本の感想と珈琲の話。

はじめまして。よつこです。読んだ本の感想と、本が読めそうな喫茶店探しの記録です。おすすめあったら教えてください!よろしくお願いいたします。

葬送の仕事師たち

必ず訪れる「死」に寄り添う

誇り高い

プロフェッショナルたちの姿

 

 

葬送の仕事師たち (新潮文庫)

葬送の仕事師たち (新潮文庫)

 

 

 

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葬送の仕事師たち

井上理津子

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「死」は誰にとっても平等にやってくるもの。

 

遅かれ早かれ、嫌でもなんでも

避けては通れない。

 

ならばどうやって向き合うのか。

残された人間はどうやって旅立つ人を

送るのか。

 

そんな「死」に向き合う

プロフェッショナルたちの

ノンフィクションです。

 

葬儀、納棺、化粧に、

骨となるまで、

改めてどれだけの人々が

人が死に、天に送られるまでに関わっているか考えたことがありますか?

 

私自身も何度か葬儀を経験していますが、

どうしても自分の悲しみに精一杯で、

そこに携わっている人達にまで

意識がいきません。

 

でも、

そういうプロフェッショナルがいるからこそ、

悲しみに浸っていても

葬儀も火葬も滞りなく済ませる事ができるのです。

 

というか、

多分、当事者は

プロフェッショナルに任せて

悲しんで良いのだと思います。

 

この本に出てくるプロフェッショナル達は

自分の仕事に本当に誇りを持っています。

 

楽な仕事なんてこの世にはないけど、

死と向き合うのは本当に大変。

差別、偏見、悲しみ、苦悩。

 

 

死を忌み嫌う古き悪しき習慣のせいで、

いわれなき職業差別にあったり、

遺族に当たり散らされてもなお、

仕事に誇りを持ち、

魂を天に送る事に使命感を持っている姿に

本当に涙が出ます。

 

差別してる奴、

まじでなんなんだ!!

 

火葬場の職員さんが

何をしてくださっているかご存知ですか?

 

恥ずかしながら

わたしは全く知りませんでした。

時間が経てば、お骨になって出てくると思っていたのです。

が、

そんなことはありません。

 

少し衝撃のあるお話になってしまうので、

自粛しますが、

ご興味のある方は是非読んでみてください。

 

孤独死が「明日は我が身」の昨今で、

こんなにも考えてくれている人がいるのかと

ただただ頭が下がります。

 

死んでしまったら

後の事は多分何もわからない。

 

葬儀は正直、残された人達の心の区切りだと思っています。

 

その区切りに立ち会い、

一緒に悲しみ、

送ってくれる人達の事、

もう少し詳しく知ってみませんか?